ブーゲンビリアの育て方

ブーゲンビリアの育て方です。文献やWebで調べても、書いている事がどれも違うので、迷う人が多いと思います。あまり神経質にならないほうがいいのかも。何しろ、南国ではフツーの地面に生えているくらいだし。
私の育て方を参考までに紹介します。( 2006 年 6 月 17 日更新)

種からの育て方

ここ日本では種を手に入れることも育てることも大変難しいですが、ブーゲンビリアは種から育てることも可能です。

受精に成功したら、鞘を熟すのに 30 日ほどかかります。時期が良ければすぐ植えることが出来ますが、一年中暖かさを維持できないなら春から育てた方が無難です。

挿し木と違い、発芽もかなり早く、特別な管理をせずとも簡単に育ちます。

挿し木の育て方

育て方がちょっと違うので、便宜上このページでは呼び名を分けることにします。

挿し木
直径 1 センチ以上の、樹齢数年の太い枝。よく南国のお土産屋さんで売られているアレです。
挿し穂
直径 3 ミリくらいの、芽や葉を含む小枝。剪定すると、わんさかわんさか発生(?)します。

枝を選ぶ際のポイント

挿し木の枝

表面をチェックして、幹に傷がないものを選びましょう。また、できれば初めから鑞づけしてあるものがよいです。切り口や、皮が剥がれているところから雑菌が入り込んでしまうため、初期の段階で芽や根がカビや菌に冒されてしまうのを防ぐためです。

挿し穂の枝

左が切りたての枝、右が枝を減らして葉に切り込みを入れた枝です。

芽がついてて柔らかい部分は切り落とします。葉の数は減らしておいた方がよいです。灯油のポンプと似たような原理で、葉の表面から蒸発する水分が根から吸収する水分を上回ると水分不足に陥ってしまうためです。挿しても、根はすぐに生えてきませんからね。

また、カルス(発根する成分)の生成を促すため、残した葉の先端1/3ほどを切り落とします。

始めるにあたって必要なもの。

挿し木

当たり前ですね(笑)これがなければ始まりません。

植木鉢

私は5号(直径15センチ)の普通のものです。
挿し木の長さによりますが、植木鉢の底に敷石して、枝の半分位が埋まるようなのがいい感じです。

清潔で保水性に優れたものを選ぶほうがよいです。私は、今年は赤黒を混ぜた普通の土にパーミキュライトを混ぜてます。有機性肥料が入ってたりするのは望ましくないようです。

その他

発根促進剤(ルートンなど)水栽培用の容器、挿し木用苗床、備長炭、木酢液、ミリオン A など。

挿し床について

挿し木

手に入れた挿し木は、しばらく水につけます。私の買ってきた枝は20センチくらいの長さだったので、ペットボトルを加工して(半分に切って)半分くらい水を入れて日陰に放置しました。早ければ1〜2日で根が生えてくるようですが、生えてきたからって有頂天になってすぐに土に植えたりするのはダメなようです。うちのブーゲンビリアは、芽が生えてくるまでには3週間くらいかかりました。また、水かさも気になるところですが、下部 1/3 からせいぜい半分位がよいです。

私は、根が生えてきてすぐに土に植えてしまい、さらに土を完全に乾燥させてしまったため根が退化してしまい、再び水栽培に戻すハメになりました(T_T)
根が育ってきたら、用意した鉢に挿します。枝の半分くらいを土中に埋めて、土をなじませるように水をたっぷり与えます。

挿し穂

剪定した枝は、このように切り口を斜めに整え、発根促進剤を塗ります

もう充分に水分が行き渡っていますから、長時間水に浸さなくてもよいです。枝の切り口に斜めに切り込みを入れてから(写真参照)1時間くらい水上げさせたあと、切り口を中心に発根促進剤をあまさず塗りたくり、用意した鉢に挿します。枝と枝の間を狭くしすぎると、生えてきた根が隣同士で絡まってしまい植え替えの時にとんでもないことになってしまうので、ほどほどの間隔を保ちながら挿してゆきます。

この際、斜めになっている切り口が下に向くようにします。そして、挿し終わったら水をたっぷりと与えます。

枝を土に挿すときは、あらかじめ穴を作っておいて導管がつぶれるのを防ぎます。

水カビについて

水温にもよりますが、根がカビに侵される事があります。特に室内だと気温が高いし空気の循環もよくないし、動かない水はどうしても腐りやすいです。水はこまめに変えたほうがよいです。また、雑菌やカビを防ぐために、木炭や木酢液、竹酢液のたぐいを入れると効果があるようです。ミリオン A も、水質の改善と発根促進の両方に効果があるようです。

ホントに初めて挿し木をする方には、水カビと根や芽の区別がつかないかもしれないので、見分け方を説明します。

まず根ですが、幹の表面にある黒く小さな突起から出現します。この黒い突起の皮を破って 1〜2ミリほどの大きさの白いパンクズみたいなのが伸びてきます。手で触るとすぐに取れてしまうので、直に触れないほうがよいです。

一方、水カビは、半透明の綿状というかゼリー状で、根や幹を覆うような感じで育ちやがります。ちょっと放置すると 1〜2 ミリどころかあっというまに大きくなるので、すぐに見分けがつきます……が、できれば一度もお目にかかりたくないものです(^^;)

水温・気温

水温が高いとあっというまに根が生えてきますが、カビも発生しやすくなり、水も腐りやすくなる両刃の刃です。日中に世話を見ることができない方は、多少成長が遅くはなりますが、水温があまり上昇しないところで育てた方がよいです。目安としては 20 度くらい?

土に植えてからの手入れなど。

挿し床は、直射日光の入ってこない場所に置きます。親木のブーゲンビリアを育てるときには「とにかく水を控え気味に!」とよくいわれますが、それはまだまだ先の話です。

なぜ日陰がいいのか?というと、日なたに置くことにより蒸発してしまう水分が、根から吸収できる量を上回ってしまうからです。ブーゲンビリアは根付きが非常に悪いので、少なくとも一ケ月以上は日陰で世話をするのがよいです。

水やりは、土の表面がやや乾いてきた頃がよいです。言うまでもなく水切れは厳禁ですが、いくら面倒だからって受け皿みたいなのに水を浸しておいて乾燥を防ぐようなことをしてはいけません。土中に埋まっている枝や根がカビやウィルスに侵される危険があるので、ジメジメし過ぎなのはダメなのです。天気の悪い日が続いているような時は注意が必要です。

挿し床から普通の土に植え替え

土に挿した後、根が落着いたら…などとよく書かれていますが、頻繁に土をほじくるわけにはゆきませんよね。(ブーゲンビリアは根が弱いですし)

挿し木・挿し穂の場合、根がちゃんと着くまでだいたい2〜3ヶ月かかります。真夏にスタートする場合はもっと短いこともありますが、だいたいこれくらいだと思います。見分け方は、新しい芽が出てきているようなら、もう根がついていると考えていいでしょう。

ここで再び植え替えを行います。今度は、水はけのよい普通の観葉植物用の土を用意します。私はそれに加えてパーミキュライトやミリオン A を混ぜました。そして鉢底石を鉢の底に敷き詰めます。鉢のサイズは3号くらいでよいでしょう。

そして、この植え替えは慎重に行う必要があります。ブーゲンビリアの根、とりわけ挿し木の根は非常にデリケートだからです。それまで入れていた鉢を横に倒し、外周の土をゆっくり崩しながら、鉢から苗を土ごと抜きとります。

そして、土ごと鎮座している苗を新しい鉢に入れ、苗の周りに新しい土を慎重に入れてゆきます。この際、土を強く押したりしてはいけません。入れ終わったら水をやって、新しい土をなじませます。

植え替え後の管理

いきなりかんかん照りの直射日光に置いたりせず、新しい環境に慣れさせるため、一週間くらいは今までと同じ場所で管理します。その後は、徐々に日なたに慣れさせてゆきます。

ここからは、もう立派な「ブーゲンビリア」です。葉や枝はぐんぐん育ちます。ただ、冬越しから目覚めて苞が咲き終わる頃、3号鉢だともう根が回り切っているでしょうから、この時点で根詰まりの傾向がみられたら二回りくらい大きな鉢に植え替えたほうがよいです。

親木の育て方

基本的に乾燥気味にします。シーズン中の水やりは、葉っぱが萎れてからたっぷり与えるようにします。鉢底から水が流れ出て来るくらいたっぷり与えるのがポイントで、鉢の底まで水が届かないと水切れを起こしてしまうので注意が必要です。また、南国の植物だからって水をやり過ぎると根を腐らせてしまいます。

なお、苞(花)が着いていない時期は、水やりを控えめにすると苞がつきやすくなりますが、苞が着いてからも水やりを減らしすぎると、せっかくの苞が落ちてしまうこともあります。また、春先に水を切りすぎると冬眠モードからの回復が鈍くなるので注意が必要です。

冬場のオフシーズンは、夏場よりさらに水やりの頻度を控えめにします。冬場は蒸散(葉から水が蒸発すること)も減り、活性が落ちているので、鉢にもよりますが、一週間に一度くらいでよいです。土に水が残っている状態が常時続くと、朝晩の冷え込みで根に負担がかかってしまいます。できれば朝、日が昇ってから水を与えるのがよいです。

落葉していると水やりしてよいかどうかわかりづらいので、乾燥時の鉢植えのだいたいの重さをおぼえておくと、水が減ったかどうかの目安になります。

東京なら晩秋まで苞を楽しめると思います。苞が終わったら冬越しの準備を始めます。

環境によって異なりますが、ここ東京では 4 月から 11 月くらいまで屋外で大丈夫ですが、その後は屋内に入れてあげるか、温室で管理したほうがよいでしょう。

冬越しが終わって新芽がガンガン出てきます。固形肥料(発酵油かすなど)を与えます。この時期に水を減らしすぎると枝葉の成長がイマイチになりますが、焦って水やりの頻度を増やしても早く成長するということは絶対にありませんので注意が必要です。

ものすごい速さで芽が葉になり、枝になってゆくのですが、枝が伸びすぎると苞が着きづらいので調整が必要になってきます。ブーゲンビリアはほっておくと真っすぐ上に向かって枝を伸ばしてゆくのですが、苞がつくのは枝の先端だけなので、苞をわんさかわんさか着けたい場合、脇芽を出すようにしなければなりません。

  1. 誘引
  2. 剪定
  3. 摘芯

「誘引」とは枝を支柱に巻きつけることを差します。真っすぐの枝だと先っぽにしか苞は着かないのですが、それとは別にもう一つ苞をつけるコツがあります。それは枝を横か斜めに誘引する事です。斜め45度以下にすると枝の成長が鈍ってゆき、真横にすると成長が止まります。そして脇芽が出現しはじめるわけです。

左は、剪定した枝の葉の脇から現れた新芽。これを繰り返すと枝数が増えるので、苞の数も増えます。右の写真は株元に出現した新芽。メインの幹にゆくべき栄養を横取りしてしまうので、発見したら早期に摘んでしまうのが吉です。※勢いがよいので、挿し穂にするには最適です。

枝が増えすぎてにっちもさっちも行かなくなる場合がありますね。この場合は剪定を行います。苞が着いたときの形を夢見ながら、もとい予想しながら樹型を整えてゆきます。伸びすぎた枝については枝先の先端をつまんでしまえばそれ以上枝は伸びなくなり(これを摘芯と言います)、葉の付け根から脇芽が出現してきます。それとは逆に、芽が密集しているとやはり成長が鈍るので、間引くと枝葉が成長してきます。特に、株元から生えてきた徒長枝はひょろひょろと伸びるばかりで立派な枝にはならないので、そういうのはバッサリ剪定してしまいます。

剪定の時期は、よく言われているように苞が終わった後がよいです。

また、植え替えの好機です。植え替えるのは根が回り切ってからになります。鉢底の穴から根がこんにちはしているのはわかりやすいサインですが、そうでなくても前に植え替えてからだいぶ経って、水やりも日照も肥料も問題ないのに新芽の成長がイマイチな場合は根詰まりの可能性があります。その場合、植え替えを考えてみたほうがよいかもしれません。

ある程度葉が生い茂ってきたら、水やりを控えめにし始めて苞の出現を促します。窒素が多い肥料は開花障害を引き起こすので、肥料は骨粉などリン・カリが多いものに変えるとよいでしょう。

水やりを極力まで控えるのが苞をわんさかつけるコツですが、この時期は水の吸い上げが早いので水切れには注意してください。肥料も、枝葉が育つばかりなので夏にはいらないとされています。ただ、特に鉢が小さい場合は肥料切れを起こす事もあるので(葉っぱが妙な黄緑色になって、新芽が詰まったような感じになります)、このサイトではケースバイケースの対応がよいと考えます。夏だけに樹勢は強いので、剪定・誘引もこまめに行います。

夏が過ぎるとブーゲンビリアも疲れてきています。夏に肥料を切っていた株については肥料を与えましょう。もうそれほど枝葉は育ちませんが、ブーゲンビリアの苞は実は秋が一番見頃なので、秋の早いうちに樹を整えておいたほうが良いです。秋の苞が終わった後は、強めの剪定を行って冬越しの準備をします。(最初に戻ります)

選び方

ブーゲンビリアにはいろんな品種があります。気に入ったものを買えばよいのですが、気候が温暖じゃない地方の方、日照時間の確保が難しいお住まいの方は、なるべく丈夫な品種を選んだほうが管理はラクです。もちろん、寒いところにお住まいでも、暖かい環境を用意できるならその限りではありません。

サンデリアナ系の品種は寒さにも強く、育てやすいのでオススメです。ちなみに、うちで育てているものでは、パープルローブが寒さには最も強く、フレンドリー、シンガポールホワイト、マハラダブルレッドも比較的丈夫です。

親木の植え替え

ブーゲンビリアは春から秋の間、特に生育が活発になります。葉や枝がぐんぐん伸びれば、根もそれだけ成長していると考えてよいと思います。花屋で買ってきた鉢なら1年後、下手すれば半年後には早くも根が詰まってきます。

いま育てている鉢に根が回り切ってしまったり、あるいは土がガチガチに固く引き締まってしまい、根が窒息しそうな状態を「根詰まり」と呼びます。

左は芽に成長点が見られず、キモイ色に変色した葉です。右はこれから植え替えしようとする鉢です(ムダに大きい)

いちいち鉢をひっくり返すワケにはゆきませんので、根詰まりの兆候を挙げておきます。

以上にいくつか心当たりがあって「あ、そういえば1年くらい植え替えしてないや」という場合、かなりの確率で根詰まりが原因でそうなってると考えてよいです。

これらは植え替えをする事でたちまち解決します。私も何度か植え替えしたので、以下にその模様を書き留めておきます。

植え替えの際に準備しておくもの

植え替えの手順

抜き出してみるとこんな感じでした。底のほうはそうでもないのですが、土の表面(右の写真右側あたり)は土がガチガチで根もビッシリ!あうう。

古い鉢から株を抜き出しますが、そう簡単には抜けません。鉢を横に倒し、根をブチっとやらないよう、内壁を少しづつ慎重にこじって土と壁の間に隙間を作ります。この作業が非常に面倒で時間もかかりますが「細くて長いヘラ」があればあっというまに終了します。

鉢と株の間に鉢底にまで手が届くような隙間が出来たら、まず手を入れてみて根が底の土にこびりついてないかを確認し、鉢と株を完全に分断した後、株の底を抱え込むように持って一気に抜き出します。土が途中で崩れて根を切断しないように気をつけて。

根についた土を少しほぐし、以前はむき出しだった根の上部が完全に隠れるよう土を盛りました。

株を抜き出した後、みっちり詰まった根を切らないように気をつけてほんのちょっとだけほぐします。私の場合は土の表面に根が密集していましたからその辺りを重点的に攻めましたが、「内側にビッシリ」「鉢底にビッシリ」の方は、大きい鉢に植え替えるなら特に何もしなくても大丈夫です。

もし同じ大きさの鉢に植え直すのであれば、この時点で「伸びすぎた根だけ」を切ります。水分は根のどの部分からでも吸い上げられますが、栄養分を吸収できるのは先端だけなので、全ての根の先端を均等に切ってしまうと栄養不足に陥る危険があるためです。

根のケアが終わった後、鉢底石を敷き詰めた新しい鉢に新しい土を少し入れ、株をそっと戻します。株の周りは隙間だらけなはずなので、鉢の底に土が届かずスカスカにならないよう確認しながら少しづつ新しい土を投入してゆきます。

最後に、以前の表土を覆うように土を敷き詰め、たっぷり水を与えてなじませ、日陰で2〜3日間安静にします。

これでブーゲンビリアの根詰まりは解消して、以前の元気な姿を取り戻す事が出来ます!


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